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BOXER M@STER MISSING MOON


たまの休日、俺は身体を動かそうとジムへと向かった。
そこには思わぬ人物がいた。
それは自分が務める芸能プロダクション、765プロに所属する三浦あずさだった。
あずささんは765プロ最年長のアイドルであり、おっとりした性格でありながらと大人
らしい包容力を感じさせ癒し系お姉さんとして人気の存在だ。
そんな、あずささんが何故ここにいるのかと問うと彼女は意外な一面を語ってくれる。
それはあずささんがダイエットの為にボクササイズをやっていると言うことだった。
更にあずささんが考えたメニューはかなりの評判で本を出したり講師をしてほしいとの声
まであると聞かされる。
「それに……うふふ、ちょっぴり強くなったみたいって、みんなに言われるんです」
あずささんはそう言いながら笑みを浮かべた。
それはいつもの癒しを生み出す笑みとおっとりとした語り口。
得意げに語るわけでもなく不遜な笑みを浮かべるわけでもないあずささん。
その様子に絶対の自信があるからこそ普段と変わらぬ様子で話すのか冗談でも言っている
のか俺は判断がつかない。
そんな俺たちの会話に一人の男が加わった。

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ダンスマカブル

腕自慢の戦士や武闘家が集まり、賭け試合が行われる闘技場。
壁には試合で使われる木剣が掛けられたその場は異様な興奮に包まれていた。
「おい、あのマーニャって女は何者なんだ?」
その中の観客の最前列にいた一人が隣の男に問いかける。
「この間の夜、劇場で踊ってるのを見たぞ、俺は」
問いかけられた男は隣の男にそう答えた。
「あぁ、あの色っぽい姉さんか」
その会話を聞いてた別の男が二人の会話に割り込む。
「けどよ、その踊り子が何であんなに強いんだ?」
闘技場の中央で膝を突き蹲っていた武闘家、イェンは観客達の声に立ち上がり、
構えを取ると目の前に立つ褐色の肌をした女を睨み付けた。
腰まで伸ばしたつややかな髪、翠玉をあしらったサークレット、肌は殆ど露出
し胸を覆う僅かな布地と臑の半ばまである腰布だけが身を覆っている。
その露出した肌にはしなやかな筋肉が浮かび上がっていた。
とは言え、それは無骨な闘うためのものではなくすらりとした肢体をより扇情
的に艶やかに見せるアクセントとして働いている。
イェンは観客達の声にマーニャが繰り出してきた蹴りの数々を思い返した。

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ヴァネッサVS京

アメリカ、とある街のミュージカルホール前でこれからKOFの予選が始まろ
うとしていた。
対戦者の一人はブルージーンズを履き、十字架模様入りの黒のシャツの上から
白いジャケットを羽織った青年。
古来から伝わる一子相伝の武術、草薙流の使い手である草薙京。
もう一人はアイビーグリーンのパンツに腹部を露出したノースリーブの白シャ
ツに赤ネクタイといった出で立ちの女。
本大会の女性参加者で最年長と言われるヴァネッサ。
これから始まる試合を前にして二人は特に気負いもなくリラックスした様子で
いる。
だが、目に見えぬ闘いは既に始まっていた。
KOFの影に陰謀あり。
長年、この大会に身を投じてきた京は今回もその兆候を感じていた。
京は目の前のこの女が陰謀の存在を知っているのか疑問に感じ、視線が合った
瞬間に並の格闘家なら退く様な鋭い目つきを送る。
だが、ヴァネッサはその視線を受け止めると心配御無用と言わんばかりの笑み
を一瞬だけ返した。

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武神

真っ白な雪の平原を二十代後半と思しき長身痩躯の剣士が一人、歩みを進めている。
男の名はガルディ、かつてドゥーハンを襲った魔族との戦争でめざましい戦果を上
げ六英雄の一人に数えられた剣士だった。
その名は今、剣鬼として畏れられている。
魔族との十年に及ぶ戦争を終えてから三年、ドゥーハンは戦争の傷痕が癒え平和を
取り戻しつつある。
しかし、ガルディはその平和を息苦しく感じていた。
六英雄のある者は王族の近衛として、ある者は宮廷魔術師としてドゥーハンの復興
を担っていたが、ガルディは武芸者としてまた賞金稼ぎとして各地を放浪する事を
選んだ。
西に盗賊団が現れると聞けば地方領主が軍を差し向ける前に乗り込み全てを切り伏
せる。
東に腕が立ち、自分と同じ様にこの時勢に息苦しさを感じている剣士が在れば剣を
交える。
そんな生活を送る内にガルディは自分以外にも六英雄の一人が野に下っているとの
噂を聞きつけ手を合わせるためにこの地に足を向けた。

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春麗VS 修行の成果

「待たせてしまったようだな、春麗」
海岸沿いの平坦な岩場に佇む青地に金色の刺繍が施されたチャイナドレスの美女に
道着姿の男が声をかけた。
「気にすることはないわ、。それよりもちゃんと修行を積んできたのかしら?」
の詫びの言葉に春麗は気にかけた風もなく応えるとを品定めするように眺める。
道着の合わせ目から覗く胸筋、破れた袖から覗く腕は以前よりも逞しくなっている
ように見えた。
は春麗の言葉に無言で頷くと構えを取る。
その脳裏にはかつての惨敗した記憶が蘇っていた。
波動拳を封じられ竜巻旋風脚を破られ、春麗の剛脚から繰り出される蹴りで血塗れ
になり、顎を蹴り砕かれた完膚無きまでの敗戦。
はその敗戦を乗り越えるために厳しい修行を重ね春麗へと再戦を申し込んだ。
「そう……私も修行してきたのよ」
そんなに対し春麗はそう言うと後ろ手にしていた手を解いた。
その手には春麗の身を包むチャイナドレスと同じ色の鮮やかな青いボクシング・グ
ローブが着けられている。
春麗はこれから始まる闘いに対する高揚感をグローブを一度、打合わせる事で示す
とファイティングポーズを取った。
無論、それはボクシングで最もオーソドックスなオープン・スタンス。
そのファイティングポーズは付け焼刃などではなく一分の隙もない、美しさすら感
じる完璧な構えだった。

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